この記事は素数大富豪 Advent Calendar 2020 - Adventarの2日目の記事です。昨日は二世さんの2020年の素数大富豪 - にせいの日記でした。マイプライム杯 エンジョイ配信リーグ楽しそうですね!!!
はじめに
どうしたら初心者が素数大富豪を楽しんでもらえるか、もう1度やりたいと感じてもらえるのかを自分なりに考えたので書いておこうと思います。一言にまとめると、素数に出会えるようにプレイングしてもらいたいね、というお話です。このご時世、対面での布教が難しいので、この記事が参考になるかはわかりませんが、読んでいただけると幸いです。*1
OTTYが実践してきたプレイングもあればこんな風にできたらいいなぁと思ってるだけのものもあります。
特にこの記事を読んで欲しいのは、3~5枚出しがかなりできるプレイヤーです。そこそこ強くて素数を知ってるからこそゲームをうまくコントロールして初心者に素数大富豪の魅力を感じてもらうことができるはずです。かなりプレイングの部分で無茶なことを要求してますが、出来るはずだと思います。
今回は高校生以上で素数の定義についてはなんとなくわかるぐらいの初心者を想定しています。素数大富豪に関しては本当に初めてor1,2回だけやったことあるぐらいのイメージです。
あと、素数大富豪を布教する場はすでにセットされていて、初心者が1人以上いるところからスタートしているので、イベント開催そのものは、二世さんのこの記事を参考にしてみるのがいいでしょう。
nisei.hatenablog.com
素数大富豪って難しいね
我々の脳みそは素数大富豪ナイズされているので、「3の倍数は並び替えても3の倍数」「奇数を温存しないと詰む」「同じ札でつくるならQが頭に来るより6が頭に来た方が数が大きくなる」「絵札と絵札を組み合わせ使うと強い」「時には全出しが最善手になる」……などなどは無意識でやっていますが、初心者にとってはそうではありません。考えること物凄く多いです。
また、手番を貰っても何をしていいかわからないってのは初心者あるあるだと思います。なんでも出していいって難しいですよね。
さらに素数大富豪って上がり時を逃すと長いゲームになりがちだったりで、何かと難しいゲームだな、という印象です。
そんな難しい素数大富豪を楽しんでもらえるよう、「環境・ルール」「プレイング」「振る舞い、心意気」の大きく3つ観点から気をつけたいことをまとめました。
環境・ルール
素数大富豪はダレてしまうことが多々ありますが、それを回避するような環境を作るのが大切だと思います。間延びした素数大富豪、そんなに面白くないですし、1試合をそこそこ短くして試合数を多くしたいですね。飛び入り参加や急な帰宅にも対応したいというのもあります。
自分(経験者)+初心者1人か2人で対戦する
素数大富豪、みんな考え込むのでテンポが悪くなりがちです。初心者は待ち時間何を考えてプレイすべきなのかわからず、退屈する傾向にあるので自分を含めて2,3人での対戦がオススメです。初心者が多い卓で5人以上とかの対戦だと手番が回って来ずに退屈になってしまいます。雑談力があったり、暗算のプロの初心者なら別ですが……
自分の手番で札を出すときが一番楽しいと思うので、できるだけ試行回数を稼いでもらいましょう。
意外とマンツーマンも結構おすすめです。ゲームをテンポよく進められますし、他に待たせる人がいないのでじっくり相手を待てますし、ゲームをコントロールしやすいですし。我々が慣れているのもありますし。
初心者、自分、他の経験者の卓は結構辛い
経験者の集まりに一人初心者が入ったときのあのなんとも言えない感覚、辛いですよね。ガチ勢が合成数カマトトしたり、やたらと引いたりおいおいおい😅ってなることもあります。それであっさりあがるならいいのですが、そのあと長引くだけで面白みのない展開になってしまったら申し訳なく思います。
初心者をリピートさせたいという目的が一致してるなら、そういったプレイングはしないように初心者が来る前に簡単に打ち合わせしておきましょう。もちろん、無理強いは良くないですし、集まりの目的が強化合宿とかなら初心者をボコボコにするのは仕方がないですね。あとは自分が抜けてホワイトボード持ってうろうろする人になって、たまにおすすめ素数教える人になってもいいのではないでしょうか。
初心者のみの卓は好き好き
ルール確認や素数判定がスムーズなのはもちろん、初心者同士が初対面の場合もあって、気まずそうなこともあるので、初心者のみの卓はつくらない方がいいのかなと思ったりもするけど、変に萎縮しないで伸び伸びプレイできるのかなぁと思ったりもしてよく分かりません。
プレイング
やはり素数大富豪の醍醐味は素数との出会いではないかと思います。出会いの機会を増やしてもらうプレイングを心がけたいですね。出会いを増やしてもらうプレイングとはどんなプレイングでしょうかね。正直ここに書いたことのさじ加減は難しすぎる気もするけど、トッププレイヤーならうまくやってくれそう。
多少甘い手を打つ。
初心者が6QJとか4QKなどそこそこ大きな素数を出してきた場合、出せてもパスをして相手に手番を渡してみる。実戦では有り得ませんが、多少手番渡してチャレンジする機会を作るのは大切だと思います。
特に相手から当てたら勝てるオーラが見える場合、それを実行できるように誘導します。オーラの見方はわかりませんが、枚数少ない時とか必死に割り算してる時とかは手番を渡してみましょう。
でもパスしすぎると露骨なので、ある程度は出しましょう。(難しい)
強い手札のときこそ、面白い手を出してみる。
初心者との対戦は普段だったらこんな手を出さない、という一手を出す絶好の機会だと思います。相手の思考時間を利用して普段出さない合成数出しが出せないか思考を巡らせています。(1859=K*K*J、KQ2=3^8*2、845=5*K^2などなど)ちなみに僕は、3枚出しで出せる数(素数ではない)を全て出してみたいという願望があり、常に合成数出しを狙っております。(まだまだ遠い道のりですが......)
3,4枚になったら思い切って出してみるように仕向ける。
我々には理解できないことですが、初心者は3,4枚になっても知ってる1,2枚出しをします。もったいないですね。
全出ししてみるように促したりして、全出ししてもいいんだ、という雰囲気を作りたいですね。
自分の手番で相手の手札の枚数出しをしてみて、全出しを誘発するのはおすすめです。
ここで何か出さないと勝ちます、と宣言してみる
前項と被る部分もありますが、初心者にはここでパスすると相手が上がるかどうかの判別が難しいので、出せる可能性のあるシーンでもパスしてしまうことが高確率であります。そこで、上がりそうな時は「ここで出さないと上がります」ときちんと宣言しましょう。
ただ、宣言した後、素数を間違えるのは恥ずかしいので自信のある素数のときにしましょう。(実体験に基づく)
自分も出会う
意外と素数が当たるんだとわかってもらうためにはこちらもHNPするのが手っ取り早い気もします。果敢にチャレンジする姿勢を見せましょう。
あんまり狙いすぎてもあれなのでこれも匙加減大切ですが、、、、
知ってる素数をHNPしたフリでも正直いい気もしますが、経験者が見て即見破られるようなバレバレな出会いの偽装はやめたいなぁと思います。(四つ子素数とか)
ほどほどな手加減とは
我々は、ちょっとした手加減ができるはずです。絵札で上がるようにするとか、絵札をバラして使って隙を作ったり、8TK,6QJとかを切り札にしてみたり*2、色々できるはずです。
普段わざと隙を作るプレイングはやらないので難しいですが、うまいことやってください。
それから、露骨な手加減して冗長なゲームをするならサクッと上がって次のゲームに移った方が良い気がします。
相手にその場で悟らせない手加減を心がけましょう。
2枚出し、3枚出しは間違えない。(ここは完全に個人的な信条)
自明な4枚出しも間違えないようにしましょう。なんとなく、わざとらしい手加減(?)すぎて嫌いなんですよね。どうしてもマジで手札が悪すぎてカマトトしたいなら手札増やしたいんでって素直に偶数出すのが良い気もします。
初心者が手札を大量持っていて上がれなそうなときはささっと上がる
初心者の手札枚数が多くなり、上がらなそうだなと思ったら、組みきったり、多枚数モードに切り替えてさっさと上がって次のゲームに移りましょう。より良い体験を提供できそうか、というのが基準になりそうな気がします。相手に上がる見込みがあるなら、多少長引かせてもいいし、上がる見込みがないと判断したら本気モードで上がる。*3多枚数特にn枚n桁でも普通に流れるので、うまく組んであがりましょう。(無茶ぶり)
革命は難しい
革命起こされると、途端にゲームが長引くの傾向にあるので、革命返しの機会があれば革命返しをするのがいいでしょう。
こっちから革命を仕掛けるのはありで、革命ってこんなもんなのか、って分かってもらって長引かせずに上がりたいですね。
振る舞い、心意気
オススメ素数を紹介していく
ホワイトボードや黒板にオススメの素数を書いていくといいかも。(特に四つ子素数や三つ子素数、2枚出しなど)
個人的に初心者が覚えてて欲しい素数は
QK
TK
9J
8J
3J
2J
64A
643
647
82A
823
827
829
QTA
QT7
QT9
ぐらいですかね?(QT素数推しなので)
初心者に何知ってもらうといいのかは難しいですねぇ。ここらへんはもっと考察して何かの記事にしたいです。
素数を当てたらリアクションをとる。
我々には3枚や4枚の素数は珍しくもなんともないですが、初心者にとってはそうではないことを理解しましょう。自分が知ってる素数でも出会っていたら、反応するようにしましょう。
無駄にハイテンションでもいいと思います。
内輪ネタで盛り上がりすぎない
正直、これは素数大富豪関係なく何にでも言えることなのでわざわざ言うまでもないことだと思います。○○さんが好きな素数だとか、8QTから始まる素数だとか、大会で出てた素数だとか初心者には正直どうでもいので軽く流しましょう。
倍数判定の紹介について
いきなり1001チェックの話して簡単に理解する人もいれば、3の倍数判定がわからない人もいます。もっと言えば偶数かどうかの判定も知らない人はいます。
もちろん相手の知識次第というですが、知らなそうなら偶数、3の倍数判定をふわっと話すぐらいでいいと思います。1001チェックは話して即理解できそうな人なら参考程度に話してもいいのかも。
あと、我々が当たり前のようにやってる3の余りだけを見て判定したり、57や852などのペアを3の倍数として最初から勘定しないというのは慣れが必要だということを肝に銘じておきましょう。
自分の世界に入らない。
「先手だったら1発上がりができた」「かっこいい勝ち筋がある」そういうのは、手札を写真に撮ってtwitterに上げて素数大富豪プレイヤーに驚いてもらいましょう。
あと、自分のターンでは長考しないようにします。相手のターンのうちに次の手を予測して次の一手を考えておきましょう。普段からやってるからできると思いますし、普段より楽な手がくるので楽ですね。
「この並びだったら素数だった」は控える
これ言われて嬉しい初心者はあんまりいないのでは、と思います。聞かれたら答える程度か、何度か出てる組や相手が知ってるような組だったら「勿体ないな〜」ぐらいの態度でいいでしょう、と思います。
終わりに
結局素数大富豪の楽しみ方ってそれぞれだし、結構人を選ぶゲームだと思います。ハマらない人は沢山いると思います。素数大富豪にハマるポテンシャルを持っている人にハマってもらえればそれで良いのでは、と思ってます。体験してみて「Not For me」「運ゲー」「普通の大富豪の方が楽しい」という感想を持つのは自然なことだと思います。
ただ、如何に良い体験を提供できるかは一緒に卓を囲む経験者にかかっているわけで、素数大富豪の面白い部分をうまく抽出して提供できるようになりたいものですね。
最後になりますが、手加減は常にしないという人もいるだろうし、のびのびプレイングできないことを不満に思う人も、初心者に対しての手加減が失礼というポリシーの人もいるのかもしれません。それはそれでありなのだと思います。
僕個人のスタンスは一貫して、楽しませるための手加減はあり派です。あと、初心者向けという制約を課して組み切るの、そんなに苦じゃないんですよね。ガチガチじゃない素数大富豪もやりたいので。
明日3日の記事はマモさんで、呪文を使った新しい遊び方です。いったいどんな記事なんでしょうかね。